「挑戦してみてよかったと思える奨学金」
薬は病気を治療するという効果がある反面、毒性を示してしまうこともあります。私は、抗うつ薬の使用による2型糖尿病発症リスクについて研究を行っています。発症メカニズムを解明し、その成果を社会に還元することが目標です。
帝人久村奨学金の大きな特徴として、研究への熱意を評価して頂ける点にあると思います。奨学金の本選考に向けて自身の研究の面白さ、最終的に社会にどう還元するか、といった点について、専門外の先生方にもわかりやすく伝えることを心がけました。自分の研究に対して非常にクリティカルに向き合うという作業はやはりこのような機会がないと追求することが難しく、改めて新しい発見を幾つも得ることができました。
博士課程を応募する皆さんは私のように修士論文、論文発表会の準備と重なり、大変かもしれませんが、大変貴重な経験が数多くできると思います。是非チャレンジしてみてください。
京都大学大学院 薬学研究科 薬科学専攻 I. H
「選考を楽しんで」
私は物理学の医療応用を志しており、現在はQST関西研にて、レーザー駆動イオン加速という新しい加速手法を用いたイオン加速器の開発に携わっております。本研究は、重粒子線がん治療装置の小型化や超高線量率放射線がん治療(FLASH)への応用が期待されています。
このような興味と合致する研究ができていることは文字通り有難いことです。この機会を十分に活かし将来への糧とするため、研究に専念するべく本奨学金に応募しました。研究への熱意を評価するというだけあり、書類選考後二度の研究プレゼンによる選考がありましたが、学会発表とは異なり、幅広い分野の先生方が審査してくださるため、視覚的に理解できる説明を心掛けました。自分が自身の研究の何を面白く感じ、その成果が何に繋がるのかについて、好きなものを布教する気持ちで臨むことをお勧めします。皆さんも幅広い分野の高名な先生方に布教ができる、この貴重な機会をぜひ楽しんでください。
九州大学大学院 総合理工学府 総合理工学専攻 H.M